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オットー・ネーベル展

4月30日、京都文化博物館で開催中のオットー・ネーベル展(6月24日まで開催)を見学しました。
この日は振替休日でしたが、午前中に行ったせいか入場者は少なく、ゆっくり見て回ることができました。

オットー・ネーベル(1892年-1973年)はドイツ生まれの画家。1919年に開校したバウハウスカンディンスキーパウル・クレーと出会い、親交を深めました。1933年にナチスの迫害を逃れ、スイスに亡命、同国のベルンに移住し活動を続けました。
この展覧会では、歴史的な背景や彼の友人との交流を踏まえながら、作品や作風の変遷を見ることができます。

グラフィカルでかわいらしい色使いが際立つネーベルの作品。一見、クレーと雰囲気が似ていますが、その技法は全く異なるとのこと。クレーはシンプルな線で絵を構成しているのに対し、ネーベルは細かい点描や色彩を幾重にも丁寧に重ねています。作品をよく見ると本当に手の込んだ様が見て取れます。

今回、印象的だったのが「カラーアトラス」と呼ばれるスケッチ帳。ネーベルが1931年にイタリアに滞在した際に描いたものです。ナポリポンペイなどイタリアのいくつかの都市のイメージをコンポジションのような配色で表現しています。
とても爽やかな色彩の組み合わせで、デザインの勉強にもなりそうです。カラーアトラスをそのままコピーして出版してほしいくらい。カラーアトラスをデジタル化してくれたら、パワーポイントなどの配色にも活用したいところです。

展覧会にはネーベルの作品以外にもカンディンスキーパウル・クレー、またネーベルに大きな影響を与えたシャガールの作品も鑑賞することができ、とても有意義な時間を過ごせました。
また、バウハウス関係の印刷物や工芸品も展示されていました。昨年バウハウスを見学し、すっかりファンになっていたので、そのデザインを再認識する良い機会となりました。

一部作品を撮影可能なコーナーがありましたので、2作品だけ写真に残しました。

 

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